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登録有形文化財「筧家」住宅を見る。

18日(土)、あいにくの雨のなか、登録有形文化財「筧家」主屋の特別公開があったので、行ってきた。当主の筧(かけひ)さんとは、あるところで偶然知り合いになり、ご自宅近くの向野橋のことで、資料のやり取りをしたこともあって伺うことにした。

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近鉄米野駅から数分のところに筧家はあるが、少々早く着きすぎたこともあって、周辺を歩いてみたら、金山神社があった。名古屋城築城の際、笈瀬川(現在暗渠)を使って石材を運んだといい、この近くに居住した石工の信仰を集めたという。拝殿前の狛犬は岡崎の石工成瀬大吉の手によるものだった。これも何かの縁であろう。

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雨に煙る向野橋と給水タンクの架台

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筧邸の主屋は、江戸後期に建てられた農家を明治元年に移築されたものという。和室の天井は竹組みの簀子(すのこ)天井で、かつてあった囲炉裏の煤で黒くなっている。

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氏は建築士の傍ら、大蔵流能楽師であった父上が残された「こども能楽教室」を主宰し、米野ふれあいサロン「なかよし」として開放、「なごや歴まちびと」としても活動されている。また、氏は「折り紙建築」(いわゆる飛び出し絵本を想像してほしい)で、名古屋地区の名建築を作られるなど、多方面で活躍されている。

向野橋の折り紙建築

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今回の特別公開のガイドでも主屋の解説にとどまらず、能楽や向野橋(雨でなければ現地まで向かう予定であった)まで言及し、集まった人たちの関心を高めていた。


by kiraku-an | 2017-11-23 15:39 | 展示会